《料金および使用基準》

【知的財産の中の出演者の権利】
メデイアのデジタル化にともない著作物が『知的所有権』『知的財産権』として保護され、コンテンツの不正使用や改ざんが権利の侵害として法的罰則を伴うことは一般 に広く認識されて参りました。 急進するテクノロジーに対応するため、世界知的所有権機構（WIPO）はグローバルな条約を選択し、デジタル化・ネットワーク化に添う形で日本の著作権法も改正されております。また、ビジネスの類型ごとに管理団体が設立され著作物の使用料も規程されております。写 真・映像などの著作物に出演するモデル・タレントには『肖像権』『著作隣接権』がありますので著作物の作成・複製・送信は出演契約・使用許諾に基づいて行ってください。

【著作隣接権】
映画・TV番組・レコードなどに出演する俳優・モデル・タレント・歌手などの『実演家』は隣接権として録音権・録画権・放送権（自分の実演を録音・録画・放送においてコントロール出来る権利）・商業用レコードの二次使用料を受け取る権利を有します。一度固定された著作物を利用する場合、著作権だけでなく、著作隣接権も同様に発行いたしますので許諾を得て行ってください。

【肖像権】
広告に使用される肖像には商品を販促する力、公衆に推奨する力があり、肖像自体に財産的価値があると認められております。これは『パプリシティ権』（=肖像財産権）として、自らの肖像を誰に、どの期間、どこの地域で使用させるかという許諾権と報酬を得る権利であり、侵害された場合には民法第703条・704条・709条・710条が援用され、使用差し止めや損害賠償、不当利得の返還など法的罰則が適用されます。 したがって、使用媒体の追加や期間延長など、当初の契約条件以外に肖像を使用する場合は、必ず事前にエージェンシーに許諾と使用料の合意を得た上で行ってください。無断使用は肖像財産権の侵害にあたるだけでなく、競合トラブルに発展する可能性がありますので十分ご注意ください。 氏名や肖像には自己の意に反して使用されない権利がありますので、広告のみならずスキャニングした肖像や改変した画像をインターネットで配信するなどの行為も許諾を得ない限り、権利の侵害となります。

【出演に関する契約内容】
円滑なビジネスが行える事、トラブル回避のため、事前に契約書または発注確認書や党書を交わし、請求書にも下記項目が網羅されるようお願いいたします。 FAX（発・受信者を明記）・e-mailなどで交換してください。 ・スポンサー・商品名 ・代理店・担当者 ・制作会社・担当者　TEL/FAX ・出演者所属事務所・出演者名　TEL/FAX ・出演媒体 ・使用期間 ・競合の有無 ・実働スケジュール ・出演料・手数料の総額 ・請求先 ・制作物管理者　社名/TEL ・その他確認事項

【出演ガイドライン】 （出演料を100％として基準にしています。）
Ａ　＜料金＞
１）出演料は下記の（１）,（２）,（３）,（４）を基本として（５）,（６）に該当する場合は付加して決定します。
(1)実働 １日の拘束時間 原則として8時間以内（8:00〜21:00の間） 　 移動 前夜18:00以降出発の場合　割増料金30%以上 早朝深夜 6:00以前21:00以降は割増料金が発生します。 超過料金 別途
(2)使用媒体 （後記・参照） 　
(3)使用期間 （後記・参照）
(4)拘束範囲 （競合アイテム） （後記・参照）
(5)その他特殊条件 （下着ヌード危険が伴なう撮影など）
(6)その他特殊条件 （天気予備）50% （自宅待機中止）50%〜100％ （現地集合して中止）100%
２）その他の出演
(1)下着・ヌード・その他特殊な場合は事前に正確な内容をお知らせ下さい。
(2)オーディション料・カメラテスト料・採寸・仮縫い・衣装会わせフィッテイングモデルの場合は拘束時間に応じて料金が発生します。
(3)プレゼンテーション料・リハーサル料（本番日以外）は出演料に応じて別 途料金が発生いたします。
３）キャンセル料 出演者のスケジュールは決定した時点から同日の出演依頼をお断りしたり、他の競合する出演先をお断りするなどの調整を行います。したがってキャンセルされた場合には下記基準としたキャンセル料を申し受けます。
(1)前日・当日・・・100％ （但し土曜・日曜・祭日・営業時間終了後の場合には当該日は除外されます。）
(2)それ以前に連絡があった場合・・・30％〜100％
(3)サービス料・・・出演料の総額の10% (4)受付料・・・請求１件につき\500まで
４）消費税　出演料・法定手数料を含む総額×消費税率

【支払いについて】
(1)出演料は出演決定時（出演前に）決めて下さい。
(2)出演料の支払いの最終責任は製作会社代理店に持っていただきます。
(3)出演料は原則として現金にてお支払い下さい。
(4)初回のお取り引きは原則、当日現金、遅くとも月末までにお支払い下さい。

Ｂ　＜媒体および使用期間＞
(1)新聞広告・チラシ...１回　100%
(2)雑誌...１発刊　100% 　　但し、表紙・編集ページ・タイアップ広告・雑誌広告にわけられます。
編集タイアップ広告は広告とみなします。
(3)CF・VP・電飾・POP・カタログ・パンフレット・ポスター・HPなど、全ての媒体
1クール（使用開始から3ヶ月）　　100%
2クール（使用開始から6ヶ月）　　200%
3クール（使用開始から9ヶ月）　　300%
4クール（使用開始から1年　）　　400%
競合がありかつ撮影日から使用開始日までに期間がある場合は別途拘束料が発生します。
(4)初回のお取り引きは原則、当日現金、遅くとも月末までにお支払い下さい。

Ｃ　＜競合＞
競合の範囲は１商品１拘束とし、競合アイテムが増えるごとに別途拘束料が付加されます。

【二次使用（延長・再使用）・追加使用・目的外使用】
１） 肖像の二次使用・追加使用・目的外使用は事前に許諾を得た場合に限ります。諸条件・その他の理由でお断りする場合もございます。
２） 肖像の二次使用・追加使用・目的外使用をする場合は、追加の肖像使用料を申し受けます。
３） 無断で肖像を使用し、新しいクライアントをも含めたトラブルに発展した場合は無断使用者にそのトラブルの全責任を負っていただきます。
４） 許諾なく肖像を使用した場合は、使用の差し止めや損害賠償請求などの法的措置をとらざるを得ません。合意内容を確認書・契約書などにて交わされるようお願いいたします。

【インターネット及びデジタルコンテンツについて】
インターネットおよびぶそれに類する通 信メディアを利用した広告・オンライン雑誌通信カラオケ・ＣＤ−ＲＯＭ・ＤＶＤ等の記録媒体にモデル・タレントの肖像を使用する場合は本ガイドラインに記す内容が適用されますが、複製や改変防止のためのコピーガードの有無、制作数・販売期間などによって、出演の諾否、出演料などが一律には扱えませんので、エージェンシーと合意の上使用して下さい。

【フォトライブラリー】
テスト撮影の写 真その他いかなる写真もモデルやエージェンシーの許諾なく無断でフォトライブラリーに貸し出すことは競合などのトラブルの原因となります。顔のみならず体・手・足などの部分写 真も原則としてモデルの肖像財産とみなされます。

【保険】
モデルの出演に関連した事故・危険回避義務はモデルを使用する側にあります。すべての業務に関して保険をお掛け下さい。

【キャスティング】
キャスティング業務に携わる個人・法人は支払い・競合・肖像使用、その他諸問題が生じた場合はその解決まで責任をもって対処して下さい。 ガイドラインに定めていない事柄、および不可抗力により問題が生じた場合は当事者が誠意をもって協議し解決にあたって下さい。 尚、第三者機関として日本モデルエージェンシー協会が相談窓口を開設しておりますので不明点はお問い合わせ下さい。

(株)アベニューワン